世界中で電気自動車(EV)化が進められています。
欧州を初め、中国やアメリカなどの自動車大国では電気自動車のシェア率が30%を超えている国も出てきました。
事実、世界中の自動車メーカーの多くも2030年までに電気自動車のラインアップを充実させる計画を打ち出しています。
これから電気自動車化は加速の一途を辿るとみられています。
日本でも電気自動車が注目され始めており、電気自動車の購入を検討しているユーザーも少なくありません。
しかし、まったく新しい電気自動車というものに対して、不安の声が多くあるのも事実です。
今回は、自動車営業マンが教える電気自動車を購入する前に知っておくべき5つの注意点を紹介します。
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電気自動車(EV)の購入前に知っておくべき5つの注意点とは?
電気自動車の購入する前に知っておくべき5つの注意点を自動車営業マンが忖度なく紹介します。
ぜひ、電気自動車の購入を検討する際にお役立てください。
注意点①航続可能距離は75%で考える
電気自動車の購入する前に知っておくべき5つの注意点の1つ目は、メーカーが公表している満充電での航続可能距離は公表値の75%と思うべきということです。
電気自動車の購入にあたって一番聞くのは、一充電あたりどのくらい走れるのかという声です。
2022年現在で発表発売されている電気自動車の航続可能距離は、300~600kmとなっています。
しかしこれらのメーカーが公表している航続可能距離は、メーカーが定めた一定条件下でのみ再現可能な数値です。
つまり、理論上数値であることを前提に考えた方が良いでしょう。
実際に電気自動車を使用する場合、エアコンを稼働させたり、夜間にはヘッドライトを点灯させたりしますよね。
実は、電気自動車を走行させる以外にも、多くの電力を使用していることになります。
さらに、電気自動車のバッテリーには「総容量」と「正味容量」があります。
「総容量」はカタログに記載されている数値で、「正味容量」は実際に充電される電気量を表しています。
実は、バッテリーのパフォーマンスの低下や寿命を考慮され、充電量が完全に100%にならないように安全マージンが設けられています。
つまり、カタログでは総容量70kWのバッテリーとなっていても、実際はその90%にあたる63kWしか充電できないわけです。
総容量と正味容量はメーカーや車種によって異なる為、一概に90%とは言えませんが、設定上決して総容量まで充電することはできません。
よって、電気自動車を購入するにあたって知っておくべき注意点の1つ目の点は、「電気自動車の航続可能距離は75%と考えること」となるのです。
ちなみに、日本で徐々に増えつつある急速充電器での充電では、バッテリー保護のため正味容量の80~85%までしか充電しないようになっています。
要するに、電気自動車のバッテリーを限りなく正味容量の100%(満充電)にするためには、自宅、もしくは、低速充電器のみであることを考慮しましょう。
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注意点②自宅で充電できることが前提
電気自動車の購入前に知っておくべき5つの注意点の2つ目は、電気自動車の充電は自宅(本拠地)で行うことが前提ということです。
残念なことですが、電気自動車先進国と違って、日本では電気自動車の充電器や充電スタンドの設置があまり進んでいない実状があります。
そんな現状で自宅や本拠地以外の場所に設置された充電器のみで電気自動車を使用するのはあまり現実的ではありません。
実は、日本中に設置されている充電器や急速充電器は1回あたり30分が目安です。
充電を継続する為には、30分に1回は充電器へ赴き充電を再スタートしなければなりません。
また、他に電気自動車の充電を待っているユーザーがいれば、充電を譲る必要があります。
自宅以外の充電器だけでも電気自動車を使用できないことはありませんが、非常に不便であることは間違いないでしょう。
やはり、電気自動車を快適に使用する為には、自宅や職場といった比較的長い時間車を駐車する場所に充電器を設置し、快適に充電できる環境が必要です。
よって、電気自動車を購入するにあたって知っておくべき5つの注意点の2つ目の点は、「電気自動車の充電は自宅(本拠地)で行うことが前提」となるのです。
注意点③充電器の種類と数
電気自動車の購入前に知っておくべき5つの注意点の3つ目は、充電器の種類と数についてです。
まず充電器の種類ですが、「普通充電器」と「急速充電器」の2種類があります。
普通充電器とは、自宅や職場などに設置できる電気自動車用の充電器のことで、充電量は「3kW」と「8kW」が一般的です。
3kWの充電器は1時間に3kWの電気を、8kWの充電器は1時間に8kWの電気を充電する事が出来ます。
ちなみに、目安となる充電時間は、「バッテリー正味容量÷充電量=充電時間」となります。
つまり、もしあなたが48kWの正味容量のバッテリーを搭載した電気自動車を購入したとしたら、満充電に必要な時間は以下の通りです。
48kW÷3kW=16時間
48kW÷8kW=6時間
どちらの普通充電器を設置するにしても、200Vなので工事が必要になる場合があります。
あとで余分なお金が必要になる可能性があるため、予め工事の有無と費用は調べておいた方が良いでしょう。
次に、急速充電器ですが、充電量が「20~150kW」と普通充電器と比べてケタ違に大容量の充電器となります。
一般的に、正規ディーラーや商業施設に設定されていることの多い電気自動車用の充電器のことです。
ここで重要になってくるのは、「急速充電器」の数です。
あながたディーラーで電気自動車について説明を受ける中で、「全国に約22,000箇所も充電スタンドがあるので、お出かけ先でも充電は安心ですよ!」と言われるかもしれません。
確かに日本には約22,000箇所の充電スタンドがありますが、その内訳は「普通充電器=約15,000基」と「急速充電器=約6,700基」となっています。
短時間で充電できる急速充電器は、全体の30%しかないのです。
よって、電気自動車の購入検討にあたり知っておくべき5つの注意点の3つ目は、充電器の種類と数を正しく把握することです。
充電器の数だけに惑わされないように注意が必要です。
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注意点④最大充電容量を確認する
電気自動車の購入前に知っておくべき5つの注意点の4つ目は、最大充電容量を確認するということです。
2022年現在、日本全国に約6,700基の急速充電器が設置させています。
急速充電器の種類も「20kW」~「150kW」という超強力なものまで存在します。
正味容量48kWのバッテリーを充電するのに必要な時間は以下の通りです。
正味容量48kWのバッテリーの充電に必要な時間 | |
充電量 | 充電時間 |
20kW | 2.4時間 |
50kW | 約1時間 |
90kW | 約30分 |
125kW | 約24分 |
150kW | 約20分 |
90kW以上の急速充電器を使用すれば、30分以内でほぼフル充電できる計算になるので便利そうですね。
このように一般的に急速充電器の「kW」の数値が大きければ大きいほど早く充電できるわけですが、注意すべき点があります。
それは、車によって使用できる急速充電の最大容量が設定されているということです。
もしあなたの車の急速充電最大容量が「50kW」だった場合、100kWの急速充電器を使用しても、「50kW」の容量でしか充電されません。
つまり、どんなに容量の大きい急速充電器を使用しても、あなたの電気自動車が対応している最大充電量までとなるのです。
上記のケースだと「50kW」以上の急速充電器と使用しても充電に必要な時間は1時間になるということです。
よって、電気自動車の購入検討にあたり知っておくべき5つの注意点の4つ目は、最大充電量も考慮して電気自動車を選ぶようにすることです。
バッテリー容量が大きくても、最大充電容量が少なければそれだけ充電に時間がかかる結果となるので注意しましょう。
注意点⑤リセール(下取価格)は期待できない
電気自動車の購入前に知っておくべき5つの注意点の最後の1つ目は、リセールが期待できない点です。
その最大の理由は、電気自動車はまだまだ発展途上であること。
現在、世界中の自動車メーカーが電機メーカーなどと提携し、停電費の高出力モーターや大容量バッテリーの開発に邁進しています。
数年後には1000km、もしかすると、1200kmくらい走れる電気自動車が登場している可能性も十分にあり得るのです。
IT業界や家電などと同じで、電気自動車に関しても急速な発展が期待されています。
フル充電で1000km走る電気自動車が主流の時代に、500kmしか走らない車を査定に出すことを想像してみてください。
おそらく査定額がゼロということはないにしろ、余程の限定車や人気モデルでない限り、高額査定は期待できないと思った方が良いでしょう。
よって、電気自動車の購入検討にあたり知っておくべき5つの注意点の最後は、電気自動車にリセールは期待できないということです。
リセールを期待するのであれば、電気自動車ではなく、ガソリンのスポーツカーを買って、10年間持っていた方が高額な査定が出ると思います。
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まずは電気自動車(EV)の見積もりを取ってみよう
世界中で急速に広まっている電気自動車ですが、正直なところ、日本はその波に乗り遅れた感じが否めません。
電気自動車用の充電器の数が2018年からほとんど増えていない事から考えても、電気自動車への関心が低かったことが伺えますね。
しかし、世界は一気に電気自動車へシフトしており、日本もその勢いを無視できない状態です。
とはいえ、まだまだ電気自動車を快適に使用できる状態が作れていない日本において、電気自動車を購入するというのはまだリスクがあります。
遠出などせず、家の周りだけで使用するだけなら良いでしょうが、活発に動くには電気自動車では頼りないというのが本音でしょう。
もし電気自動車を購入するのであれば、ファーストカーではなく、セカンドカーとして所有する方が良いかもしれません。
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