アメリカの自動車メディア「carscoops」は、南オーストラリア州の首相であるピーター・マリナウカス氏がスーパーカーの所有者を対象とした新しい法律を起草する予定であることを明らかにしたと報じています。
ピーター・マリナウカス氏は、「精鋭で高性能なスーパースポーツカーを運転したいドライバーのための新しい免許制度」を確立すると述べているようです。
今回は、オーストラリアの南オーストラリア州が実行しようとしているスーパーカー専用のライセンスについて紹介します。
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スーパーカー専用ライセンス
画像引用元:SKY GROUP
「オートバイやトラックの免許と同様に、特定のトレーニングやその他の要件を順守する必要がある」
ピーター・マリナウカス氏がプレスリリースで述べた言葉です。
この法律には、スーパーカーの事故で人を殺めて告発されたドライバーが事件が解決するまで免許を保持することを禁じることも目的としているとのこと。
それだけスーパーカーに乗っているドライバーが起こす事故が悲惨な結果になっているということでしょう。
この法律を進めるきっかけになった事件は、2019年にスーパーカーのランボルギーニが起こした事故に起因します。
中華料理店の外を歩いていた女性が、コントロール不能に陥ったランボルギーニに撥ねられた結果、被害者は死亡しました。
ランボルギーニのドライバーは過失を認めたものの、危険運転は認められず最近無罪になったそうです。
被害者の両親は自動車法の改革を推進する活動家となり、彼らが味わった悲劇が別の家族に起きないようにと願いながらスーパーカー事故の悲惨さと危険運転の厳罰化を唱えています。
車は便利なものである一方で、一つ間違うと凶器になることを改めて意識させられますね。
ほとんどの国と地域では、自動車免許を取得すれば50馬力の車だろうが、1000馬力のスーパーカーだろうが、自家用四輪自動車であれば運転できます。
しかし、スーパーカーの性質を考えてみると、ピーター・マリナウカス氏の提唱するようにスーパーカー専用のライセンスがあっても良いように感じます。
法案は2022年末までに議会に提出される予定となっています。
もし法案が可決されれば世界中でスーパーカーのライセンス化が加速するかもしれませんね。
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日本でも導入するべきか?
南オーストラリア州で導入されるかもしれないスーパーカー専用のライセンスは日本でも導入すべきでしょうか?
私個人の意見ですが、導入すべきだと思います。
日本人のほとんどは自動車教習所に通って普通自動車免許を取得します。
もちろん、教習所で500馬力以上のスーパーカーの教習など行っていません。
500馬力以上の車ともなれば、完全停止状態からわずか4秒足らずで時速100kmに到達してしまうようなバカげた速さを有している車ばかりです。
そんな車がどんな加速をするのか?オーバースピードでコーナーに入るとどんな動きをするのか?ブレーキの挙動は?タイヤの限界点は?
教習所ではそんなこと一切教えてもらう事は出来ません。
そんな運転技術が乏しいドライバーが500馬力以上あるスーパーカーに乗っていると考えると、ちょっと恐ろしい気がしませんか?
スーパーカーを買うのに運転技術等のテストは一切ありません。
問われるのは、購入する経済力があるかどうかだけです。
スーパーカーを購入できる経済力があれば買って頂いて大いに結構です!
しかしながら、スーパーカーに乗るのであれば最低限の講習など受けて必要最低限の知識と技術を取得するのは良いことだと思います。
現に、日本でもハイパワーカーによる事故が起こっており、通常よりもスピードが出る車だからこそ事故も壮絶で悲惨なものになりやすい傾向があります。
日本でも例えば400馬力以上の車に乗るためには専用のライセンスの取得を義務化するなどすることで、少しは事故の抑止よくになるのではないかと考えます。
何度も言いますが、車は便利なものですが、一つ間違えれば凶器になります。
快適で安全な車社会のためにスーパーカー専用ライセンスの日本導入は考慮すべきかもしれませんね。