当たり前のように道路を走っている自動車は、私たちにとって身近な乗り物の一つです。
鉄道などが発達している大都会ならまだしも、日本のほとんどの地域では自動車は無くてはならないものでしょう。
そんな生活に密接な自動車ですが、購入時だけでなく、維持をするのにも税金を払わなければなりません。
今回は、自動車を購入し維持するために必要な税金を紹介します。
アメリカとロシアの大統領専用車と中国主席の車両はどれが最強か?
購入時に必要な4つの税金とは?
自動車を購入するときに必要な税金は4つあります。
自動車税/軽自動車税
自動車の購入時には、自動車税/軽自動車を支払う必要があります。
自動車税とは、4月1日時点で自動車を所有者(もしくは、使用者)が所有(使用)する自動車のエンジンの排気量に応じて2万5000円~11万1000円の間で支払う税金です。
自動車税/軽自動車税の支払いは1年に1回です。
4月1日以降に自動車の購入する場合の自動車税に関しては、何月に登録(ナンバー交付)するかで支払う金額が決まります。
軽自動車税に関しては、エンジンの排気量が660ccのみなので、金額も1万800円で一律です。
自動車税/軽自動車は、国の施策により電気自動車やPHEVなどの低公害車では免税となることがあります。
自動車税/軽自動車は購入時のみではなく、維持する為にも毎年必要な税金となります。
ちなみに、初度登録から11年以上経過したディーゼル車、13年以上経過したガソリン車(ハイブリッド車は除く)の自動車税は15%、軽自動車は20%も重課されるシステムになっています。
疑問なのですが、自動車を長く大事に乗ってはいけないのでしょうかね?
自動車税の減額なるか?トヨタ自動車の豊田社長が国に減税を求めると表明!
環境性能割
自動車の購入時には、環境性能割を支払う必要があります。
環境性能割とは、購入する自動車の環境性能に応じて課税される税金のことです。
環境性能が国の求める基準より高ければ、免税や減税を受ける事が出来ます。
環境性能割という大層な名前が付いていますが、自動車取得税(贅沢税とも呼ばれていた)の代替税です。
国から「自動車は高級品だから取得税を払え!」と言われ払っていた自動車取得税が廃止されると発表されたときには、手をたたいて喜んだ人もいたと思います。
しかし、喜びもつかの間、国は「自動車取得税は無くなるけど、新しく環境性能割が始まりま~す!」と発表しました。
税率も普通車で3%、軽自動車で2%と全く同じなので、実質、自動車取得税が環境性能割という名前に代わっただけです。
自動車重量税
自動車の購入時には、自動車重量税を支払う必要があります。
自動車重量税は、自動車の重さに対して課税される税金です。
自家用車の新車を購入する場合は、最初の車検までの3年間分の自動車重量税を支払う必要があります。
自家用車の場合、車両重量0.5トンに対して4000円/年、軽自動車は車両重量関係なく3300円/年の自動車重量税の支払い義務が生じます。
その後、車検毎に2年分の自動車重量税を支払わなければならないのですが、13年以降、そして、18年以降になると課税される自動車重量税が高くなります。
自動車を大事に長く乗っているだけなのに、支払う税金が上がっていくわけです。
国は「ボロ車なんかに乗らないで新車に買い替えろ!」と言っているのでしょうか?
消費税
自動車の購入時には、消費税を支払う必要があります。
消費税の支払いは自動車に限ったことではありませんよね。
車両本体価格をはじめ、フロアマットやボディーコーティングなどの付属品などの課税対象には10%の消費税が課税されます。
尚、「自動車税」「環境性能割」「重量税」は非課税なので消費税は適用されません。
税金に対して消費税が掛かるということは、自動車購入時では起こり得ないので安心ですね。
一方で、ガソリンに関しては重課税になっているという不思議な現象が起こっているんですよね。
ガソリンの二重税問題
ガソリン価格の内訳は、「ガソリン本体」以外に、「石油製品関税」「石油石炭税」「ガソリン税」「地球温暖化対策の為の税」「消費税」となっています。
ちなみに、「ガソリン税」は「揮発油税」「地方揮発油税」のことです。
つまり、ガソリン価格にはなんと7つの税金が掛かっています。
そして一番質が悪いのが、ガソリンに掛かる6つの税金を合わせた後に、7つめの税金である「消費税10%」が掛かる事です。
これがよく言われるガソリンの重複税、「二重税」といわれる問題です。
この問題に、自動車ユーザーのみならず、自動車関連業界からも税制改革の必要性を訴えています。
訴えた結果どうなったかって?・・・・あれっ、逆に聞きますが、なんか変わりましたか?
日本の車離れが進んでいると言われていますが、車を購入するだけでもたくさん税金を払って、さらに税金を払い続けて維持しなければならないなら、自動車を買わない人が出てきても不思議ではなりません。
日本政府が自動車に関する税金の軽減を行わない限り、日本の自動車市場は衰退の一途を辿るのが目に見えています。
まずは、ガソリンの二重税問題から解決しても対たいものですね。