2022年8月22日に開催された慈善目的のオークションにて、ポルシェが制作したワンオフモデル「サリー・カレラ」が360万ドル(日本円で約5億円)で落札されました!
驚愕の価格で落札された「サリー・カレラ」は、ピクサーが2006年に制作したCGアニメーション映画「カーズ」に登場したポルシェ・カレラのキャラクターです。
といっても、今回のオークションで落札されたのは映画「カーズ」の「サリー・カレラ」ではなく、ポルシェが911カレラGTSをベースに制作した「911サリー・スペシャル」です。
今回は、約5億円で落札された、世界で一台だけの特別なポルシェ911カレラGTS「サリー・スペシャル」について紹介します。
ポルシェ新型マカンEVがニュル走行テストを開始!発売は2024年予定か?
映画「カーズ」の「サリー・カレラ」
ピクサーにより2006年に公開されたCGアニメーション映画「カーズ」に登場した、ポルシェ・カレラのキャラクター「サリー・カレラ」を紹介します。
「サリー・カレラ」は、映画「カーズ」に登場する爽やかなスカイブルーの2002年式ポルシェ911カレラで、本作のヒロインです。
サリー・カレラは、ルート66号沿いのさびれた町「ラジエーター・スプリングス」で、モーテル(日本で言うところの民宿や安宿のようなホテル)を経営する弁護士として登場します。
彼女は都会の生活に疲れた元エリート弁護士で、放浪の旅の末たどり着いた「ラジエーター・スプリングス」の雄大な自然、人の恩情、町の歴史を気に入って移住してきています。
弁護士として働くことで観光客の誘致に取り組むなど、「ラジエター・スプリングス」を支援する苦労人です。
同時に、主人公のライトニング・マックイーンと悪戦苦闘している内に、お互に惹かれあって意識しあう間柄になっていくという愛らしいキャラクターです。
ちなみに、「カーズ2」以降では、主人公のライトニング・マックイーンと正式に交際しているようですね。
とにかく、「サリー・カレラ」は映画「カーズ」になくてはならない重要なヒロインなのです。
ポルシェの1250台限定車「911スポーツクラシック」ってどんな車?
ポルシェ・カレラGTS「911サリー・スペシャル」
ポルシェが映画「カーズ」のヒロイン「サリー・カレラ」を実車として制作したのが「911サリー・スペシャル」です。
「911サリー・スペシャル」のベースとして選出されたのは、ポルシェ911GTS。
パワートレインは、3.0ℓ水平対向6気筒ターボガソリンエンジン、俗に言う「フラット6(シックス)」です。
最高出力480馬力と570Nmのトルクを発生させるハイパワーエンジンは、たった3.9秒で時速100kmの世界へあなたを誘う実力を秘めています。
そんなポルシェ911GTSに施された、実写版「サリー・カレラ」改め、「911サリー・スペシャル」こだわり装備を紹介します。
画像引用元:carscoops
サリー・ブルー
何と言っても、「サリー・カレラ」を象徴する爽やかなスカイブルーを精密に再現している点は評価するべきでしょう。
そもそも、「サリー・カレラ」のボディカラーは通常モデルには存在しないカラーです。
「サリー・カレラ」の鮮やかなスカイブルーは、ピクサーが「サリー・カレラ」に一番似合っているカラーは何かと追求した結果であると思います。
ポルシェは「サリー・カレラ」のためだけに、何十億通りとある塗料の調合を行っています。
最適なカラーを追求し、ついに「サリー・ブルー・メタリック」を見つけました。
カーズファンなら「サリー・ブルー・メタリック」を見た瞬間に、その車が「サリー・カレラ」であると連想できる程の精度になっていると思います。
ちなみに、「911サリー・スペシャル」の塗装は、最高の職人よる手作業により「サリー・ブルー・メタリック」が塗布されているようです。
特別なアルミホイール
「911サリー・スペシャル」には特別なアルミホイールが装着されています。
映画「カーズ」に登場する「サリー・カレラ」のベースは、2002年式カレラなので「996カレラ・ターボ」です。
996カレラ・ターボのアルミホイールは、18インチの5本スポークでした。
そこでポルシェは、「911サリー・スペシャル」専用に996ターボの5本スポークホイールそっくりな新デザインホイールを作成しました。
「911サリー・スペシャル」のベースが最新の911GTSということあり、フロントに20インチとリアに21インチの最新5スポークデザインが採用されています。
ピンストライプのタトゥー
「911サリー・スペシャル」には、「サリー・カレラ」が入れたピンストライプ・タトゥーが再現されています。
映画「カーズ」では、真面目な弁護士として登場した「サリー・カレラ」ですが、主人公のライトニング・マックイーンに隠していたタトゥーが見つかってしまうシーンがあります。
主人公のライトニング・マックイーンに「あれ〜 後ろにピンストライプのタトゥーいれてる?」と言われた瞬間、恥ずかしがっていましたよね。
実は「サリー・カレラ」は、リアウイングの内側にピンストライプのタトゥーを入れていました。
このタトゥーは、彼女がエリート弁護士として多忙な日々を送っていた時にいれたものだとか。。。ストレスでやっちゃったのでしょうね。
ポルシェ911カレラは、通常時だとリアウイングが閉じているのですが、ある一定の速度に達するとダウンフォースを稼ぐためにリアウイングが上がるという特徴があります。
「サリー・カレラ」のタトゥーもしっかりと再現している「911サリー・スペシャル」に脱帽です。
「911サリー・スペシャル」の約5億円の行方
ポルシェのワンオフモデル「911サリー・スペシャル」が約5億円で落札されたのは、慈善目的のオークションです。
よって、落札された約5億円は私利私欲のためではなく、困っている人々への救済となるべきものです。
まず、ポルシェGTSの14万2600ドル(日本円で約2000万円)はポルシェに支払われます。
残りは、アメリカとカナダの若い女性を支援するために使用されます。
同時に、ロシアの軍事侵攻によって、家を失ったウクライナの620万人の難民を支援するために使用される予定です。