2022年4月28日、ドイツに本社を置くポルシェが新型911スポーツクラシックを欧州で発表しました。
新型911スポーツクラシックは、古き良き時代のポルシェデザインを現代に蘇らせるヘリテージ戦略に基づくモデルです。
ダックテールスポイラー(カモのお尻のような形をしたスポイラー)と呼ばれるデザインが採用されています。
このダックテールスポイラーは、ポルシェが1972年に販売した名車「911カレラRS 2.7」に採用されたデザインです。
今回は、ポルシェが手掛けるヘリテージモデル「911スポーツクラシック」のスペックや装備について紹介します。
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ポルシェ新型911スポーツクラシックのスペックは?
画像引用元:Motor1
ポルシェ新型911スポーツクラシックのスペックは、550馬力を誇ります。
搭載されるパワートレインは、3.7リッターツインターボチャージャー付き水平対向6気筒エンジンです。
このエンジンは現行の911ターボSと同じ排気量のエンジンですが、650馬力から550馬力へとディチューンされているようです。
その理由は、新型911スポーツクラシックが後輪駆動モデルだからだと思います。
最新の四輪駆動システムで武装した911ターボSであれば650馬力でも問題ないのですが、後輪の2輪だけで650馬力をコントロールしようとすると素人では難しいでしょう。
新型911スポーツクラシックはピュアレーシングというよりも、ヘリテージコレクションモデルとしての意味合いが強そうなので、あえてディチューンして乗りやすく仕上げたと思います。
そして、新型911スポーツクラシックに組み合わされるトランスミッションは、マニュアルトランスミッションです。
よって、新型911スポーツクラシックは現行ポルシェラインアップにおいて、最強のマニュアルトランスミッション搭載の911になるのです。
電気自動車へと移行しつつある2022年に、リアエンジン+リア駆動、且つ、マニュアルトランスミッション車って攻めてますね。
さすがポルシェというか、ポルシェだからできるヘリテージコレクションなのかなぁと思います。
ポルシェ新型911スポーツクラシックの装備は?
画像引用元:Motor1
新型911スポーツクラシックは、「クラシック」という名称が入ってはいますが、現代のハイテクスーパーカーであることは間違いありません。
新型911スポーツクラシックには、セラミックブレーキをはじめ、ダイナミックシャシーコントロール、リアアクセルステアリング、そして、アクティブサスペンションが標準装備されています。
ヘッドライトには夜間走行時に自動配光する「ブラックマトリックスLEDヘッドライト」を搭載しています。
まさに、新型911スポーツクラシックはハイテク装備で身を固めたアナログスーパーカーかもしれません。
新型911スポーツクラシックは軽量化にも手を抜いていません。
ボンネットとルーフには、CFRP(炭素繊維強化プラスチック)を採用しています。
ちなみに、CFRPのボンネットは通常の911ターボにも採用されていない特別装備です。
ポルシェ新型911スポーツクラシックのエクステリア
画像引用元:Motor1
ポルシェ新型911スポーツクラシックのエクステリアですが、なんといっても1972年の名車「911カレラRS 2.7」に採用されていたダックテールスポイラーが目に留まります。
車体のリアに聳え立つ大きなスポイラーは、ポルシェが持つ唯一無二の存在感を演出してくれます。
さらに特徴的なデザインは、リアダクトが採用されていない点です。
ポルシェ911ターボには、リアフェンダーに吸気ダクトが配置されていますが、新型911スポーツクラシックにはリアダクトが採用されていません。
実は、新型911スポーツクラシックのデザイナーが、「911カレラRS 2.7」のような滑らかで凹凸の無いボディを希望したため全く新しいツールによって作成されたという経緯があります。
つまり、911ターボにただダックテールスポイラーを付けただけではないということです。
新型911スポーツクラシックのボディには、リアダクトがなくとも十分な吸気が出来るように専用の空気導入口を新たにデザインし設置されています。
恐ろしい拘り様ですね。
結果、新型911スポーツクラシックは、滑らかで凹凸のない美しい専用のエクステリアを手に入れることが出来たのです。
ちなみに、クラシックな印象を強める為に、センターストライプとサイドの数字は任意で選択可能です。
数字に関しは、1~99まで好きな数字を選べるようになっています。
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ポルシェ新型911スポーツクラシックのインテリア
画像引用元:Motor1
ポルシェ新型911スポーツクラシックのインテリアにもこだわりが詰まっています。
新型911スポーツクラシックには、セミアニリンレザーをはじめ、クロスシートインサート、クロスドアパネル、そして、ウッドトリムを組み合わせることで1960年代後半から1970年代前半の雰囲気を演出しています。
ポルシェ伝統の5連メーターの真ん中に位置するタコメーター(エンジン回転数)はアナログ式を採用しています。
新型911スポーツクラシックは、現行の911ターボやGTシリーズのようなハイパーカーではなく、ポルシェの古き良き伝統をオマージュしたドライバーズカーと言えます。
新型911スポーツクラシックは2022年後半から世界1250台限定で発売される予定です。
日本への配車が何台あるか分かりませんが、欲しいという方は急いだ方が良さそうですね。