世界中で電気自動車へ移行しようとしているこのタイミングで、電気自動車がものすごく高価なものになる可能性が出てきました。
ロシアによるウクライナへの軍事侵攻によって価格が急騰したのはガソリンだけではありません。
電気自動車の命ともいえるバッテリーの製造に欠かせない材料も急騰しています。
それにより、世界中の自動車メーカーがしのぎを削って開発している電気自動車ですが、もしかすると一般人には手の届かない高級車になる可能性があります。
今回は電気自動車の普及を根底から揺るがしかねない問題を紹介します。
電気自動車の価格が高騰する理由とは?
画像引用元:語源由来辞典
電気自動車の価格が高騰する理由は、ニッケルの取引価格の急騰です。
ニッケルは高い耐久性と電導性を兼ね備えた金属で電池などにも使用されています。
そのニッケルは電気自動車の命であるリチウムイオン電池にも使用されているのです。
2022年3月10日現在のロンドン金属取引所によると、ニッケルの1トンあたりの価格が75,895ポンド/(90,192ユーロ)を超えた為、ニッケルの取引を停止したようです。
ちなみに、現在のニッケルの取引価格は通常時の2倍以上の価格(約1160万円)となります。
リチウムイオン電池を製造するにあたり、ニッケルは必要不可欠な材料の一つです。
ニッケルの高騰することで電気自動車を製造するメーカーにとっては大問題となります。
現にアメリカのモルガンスタンレーの自動車アナリストによると、「ニッケルの価格は67.2%増加しており、米国の平均的なEVの投入コストが約1,000ドル(約12万円)増加している」と話しています。
製造コストの増加はそのまま販売価格に直結します。
故に、今後の電気自動車の価格が高騰する可能性が高いと言えるのです。
ニッケルの価格が高騰した理由とは?
画像引用元:carscoops
ニッケルの価格が高騰した理由は、ロシアへの経済制裁にあります。
ロシアがウクライナへ軍事侵攻したことで、世界中でロシアへの経済制裁が行われています。
ロシアによるウクライナへの軍事侵攻と軍事施設以外への攻撃は決して許されることではありません。
ロシアへの経済制裁は当然だと思っています。
しかしながら、ロシアのニッケル生産率は約17%を占めているのです。
ニッケルの世界流通量が17%も減少すれば当然ながら価格も急騰します。
電気自動車のバッテリー製造に欠かせないニッケルの価格高騰を受け、自動車メーカーは究極の二択の選択を迫られています。
選択①自動車メーカーは価格を上げる
選択②ニッケルの価格が下がるまで製造を停止する
選択①を選んだ場合、高価な電気自動車を購入できる層は極少数となるため、電気自動車の普及は進まないと予想できます。
選択②を選んだ場合、電気自動車の先進国である欧州が掲げる「2030年までの完全な電気自動車化」は難しくなることは想像に難くありません。
いずれにせよ、電気自動車の普及の妨げになることには変わり在りません。
一刻も早くロシアによるウクライナへの軍事侵攻が終わり、再び平和な世に戻れることを切に願います。
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ソース:carscoops