画像引用元:アウディ
アウディから待望のコンパクトSUVモデルとなる新型「Audi Q3」がデビューしました。
2代目となる「Audi Q3」には従来通りの「SUV」ボディスタイルを持つ「Q3」と、低いルーフが特徴的な「Q3 Sportback(スポーツバック)」の2タイプのボディスタイルが同時に発表されました。
どちらのボディスタイルが好みなのかはさておき、新型Q3には2タイプのエンジンが用意されています。
ガソリンを燃料とする1.5L直列4気筒ターボエンジンが搭載する「35TFSI」と、軽油を燃料とする2.0L直列4気筒ターボのディーゼルエンジンを搭載する「35TDI quattro」です。
ガソリンエンジンである「35TFSI」に搭載されるエンジンの最高出力は150PS(馬力)、最大トルクは250Nm(2.5L自然吸気エンジン相当の加速力)で駆動方式は前輪駆動(FF)です。
一方「35TDI quattro」に搭載されるエンジンですが、最高出力こそガソリンエンジンと同じ150PSなのですが、最高トルクは340Nm(3.4L自然吸気エンジン相当の加速力)!
なんとトルクが90Nmアップしています。
さらに駆動方式はAudi自慢の「quattro(4輪駆動)」が採用されています。
これだけ聞けば「35TFSI」より「35TDI quattro」が「買い」と思ってしまいますよね?
私も「Q3シリーズ」を買うなら「35TDI quattro」しかない!と思っていました・・・・・・試乗するまでは!
ということで、今回はAudi Q3を買うならガソリンエンジンか?それともディーゼルエンジンか?
私が試乗して率直に思った感想とお勧めのエンジンをお伝えしたいと思います。
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【ガソリン】35TFSIの試乗インプレッション
画像引用元:アウディ
まずはガソリンエンジンモデルである「35TFSI」の試乗インプレッションです。
スターターボタンでエンジンを始動させると、「ブーン」とガソリンエンジンらしい音が耳に入ってきます。
さすがというか、当然というか、不快に感じる振動や音は皆無ですね。
電子ブレーキを解除し、シフトレバーを「D」ポディションへ移行してアクセルを踏みます。
アクセルの感度は踏んだ瞬間動き出すという感じではなく、開閉が10%程の踏み込んだところからクラッチミュート(クラッチが繋がる感じ)する印象ですが、決して不快な感じは受けません。
電動パワーステアリングを採用しているので、低速時のステアリングフィーリングは指一本でも回せるのではないかと思う程とても軽く好印象です。
アクセルを踏み込み加速してみると、無茶苦茶速いという印象はありませんが、必要十分の加速力ではないでしょうか。
むしろ「1.5Lエンジンでこんなに走るの?」と思ってしまう程スムーズに加速していきます。
新型Q3は1530kgという決して軽量とは言えない車重がありますが、それを思わせないほど軽快に加速していくエンジンという印象を受けました。
トランスミッションには、7速Sトロニック(ツインクラッチ)が採用されているのでギアチェンジ時もシフトショックやラグ等はほとんど感じることなく、快適に走行できます。
乗り心地は、一般的なSUVなどの車高が高い車にありがちな「ボヨンボヨン」や「グニャグニャ」では無く、少し硬めのサスペンションセッティングのおかげで地に足のついた(接地感のある)安定感と安心感をドライバーに与えてくれます。
追い越し車線で加速してみると、スムーズなキックダウン(オートマチックトランスミッションが自動的にギアを下げて加速を優先させる動作)を行い、ストレスなく加速していきます。
「35TFSI」に搭載されているエンジンの排気量が1.5Lだから「非力」と思ってはいけませんね。
まさかこれほどとは思っていませんでした。
いい意味で期待を裏切られました。
気になった点としては、アクセルレスポンスは若干鈍い印象を受けました。
踏み込んだ瞬間から加速していく感じではなく、ワンテンポ遅れてから反応しているようです。
とは言え、気にして乗らなければ許容範囲内でしょう。
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【軽油】35TDI quattroの試乗インプレッション
続いて、アウディの真骨頂である「quattro(4輪駆動)」を搭載した「35TDI quattro」に試乗します。
スターターボタンでエンジンを始動すると、「ガラガラガラ」と少し大きめのエンジン音と振動が伝わってきます。
「まぁ、ディーゼルエンジンだから多少の音と振動は致し方ない」と妥協するべきでしょう。
シフトレバーを「D」レンジに入れ、いざ出発とアクセルを踏み込みますが・・・・・・あれ?思ったように車が進まない!
アクセルに比例して「ガラガラ」とエンジン音は大きくなりますが、リニアに車体が加速してくれない印象を受けました。
おそらくディーゼルエンジン特有の大トルクをいきなりトランスミッションに伝えないための抑制が入っているのかもしれません。
まるで半クラッチ(意図的にゆっくりクラッチを繋げる)状態がしばらく続いているような、もしくは重ったるい車に乗っているような印象を受けます。
アクセルを20%程踏み込んだところでググっとトルクがかかり始めます。
一度車が進み始めるとディーゼルエンジンならではの豊かなトルク(加速)を感じることが出来ます。
低回転から340Nmのトルクを発生させるエンジンはとてもパワフルですね。
アウディ自慢の四輪駆動システムである「quattro」との組み合わせも相まって、安定感は半端ないです。
7速Sトロニック(ツインクラッチ)のおかげでシフトフィールもとてもスムーズです。
トルクフルな加速がとても魅力的ですね。
さすがQ3のトップグレードです。
そんなQ3初のディーゼルエンジンを搭載した「35TDI quattro」ですが、やはり気になるのはエンジン音ですね。
正直な話、結構気になるくらいディーゼルエンジン特有の音が耳に入ってきます。
まさに「〇猫ヤ〇トさん」や「佐〇急〇さん」が使っているトラックのような音が室内に響きます。
ディーゼルエンジンだからしょうがないと妥協しようと思いましたが、Audi Q5に搭載されているディーゼルエンジンと比べると明らかに「うるさい」と感じました。
Audi Q5のディーゼルモデルである「45TDI quattro」はディーゼルエンジンとは思えない程に室内は静かでした。
新型Q3でもそうであって欲しかったというのが正直な気持ちです。
マイナーチェンジなどで大幅に改善されることを願います。
試乗レビュー!
【まとめ】「35TFSI」がおススメかも?
画像引用元:アウディ
結論から申し上げると、おススメするエンジンはガソリンモデルの「35TFSI」です。
「35TFSI」と「35TDI quattro」の価格差は49万円です。(2020年10月現在)
正直な話ですが、「35TDI quattro」にその価格差(49万円高)をひっくり返すほどのメリットを感じませんでした。
「四輪駆動システムでないとダメ」「頻繁に長距離ドライブをする」などの条件がない限り、1.5Lのガソリンエンジンを搭載する「35TFSI」で十分ですね。
とにかく「35TDI quattro」のエンジン音とアクセルレスポンスのラグが個人的には非常に気になりました。
新型Q3シリーズはコンパクトSUVモデルとは言え、最低でも400万円以上する車です。
世間一般的には「高級車」に属するモデルからあれだけ大きいエンジン音を発するというのはちょっといただけません。
また「最大出力150PS、最大トルク340Nm」というスペックにしては、想像よりも俊敏ではないという点もあります。
以上の理由でM’s reportがおススメするアウディQ3のエンジンは、1.5Lターボガソリンエンジンです。
あくまで個人的な意見です。
どうしても「35TDI quattro」が気になる方は一度試乗をしてみることをおススメします。
最後まで読んで頂きありがとうございました。