車の性能って車だけで決まると思いますか?
必ずしもそうではありません。
いくらハイパワーなエンジンを搭載しても、その持て余すパワーをしっかりと路面に伝えることが出来なければ前に進むことが出来ません。
どんなに早く走ることが出来ても、その車をしっかりと支えることが出来なければ曲がることも出来ません。
どんなに高性能なブレーキシステムを搭載しても、その制動力を路面に伝えることが出来なければ止まることは出来ません。
車がパーツで唯一路面に触れているもの、それはタイヤです。
車の重さは軽いもので700kgから重いもので2500kgにも及びます。
そんな重量の鉄の塊の走行を支えているのはたった4本のタイヤです。
しかも1本あたりの接地面積はハガキ1枚分ほどしかありません。
つまり、あなたが日々運転している車の安全はたったハガキ4枚分のグリップ力によって成り立っているということですね。
車の性能を活かすも殺すもタイヤ次第と言っても過言ではありません。
言い方を変えれば、タイヤで車の性能の変わるということです。
タイヤは消耗品です。
使い方や走行距離によって交換時期は変わりますが、どうせ交換するならあなたの使い方に合ったタイヤを選びましょう。
ということで、今回は毎日何十台もの車に触れている車の営業マンである私がおすすめするミニバン用のブリヂストンタイヤ5選をご紹介します。
⇒軽自動車におすすめのブリヂストンタイヤ5選を車の営業マンが教えます!
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ミニバンの特徴を知ろう
おすすめのミニバン用ブリヂストンタイヤのご紹介の前に、ミニバンの特徴をご説明しましょう。
ミニバンの多くはスライドドアを採用した3列シートの多人数乗用車です。
ミニバン自体も重いのですが、特にフル乗車時の車重が重くなるためタイヤへの負担は大きいです。
そのためタイヤが早く減りやすいという特徴があります。
さらに一般的な乗用車と比べると、天井が高いハイトワゴンとなっているため重心が高くふらつきやすいという特徴があります。
そのため「曲がる」「止まる」という動きに対して、タイヤ全体ではなく部分的に強い力がかかりタイヤが均等に減らないという特徴があります。
とにかく、ミニバンのタイヤにはとんでもない負荷がかかっているということです。
タイヤ交換と言っても何でもいいというわけではありません。
あなたの車の特徴と使い方に合ったタイヤを選びましょう。
高級車の乗り心地と静粛性
「REGNO GRVⅡ」
引用元:「BRIDGESTONE Tire Catalogue」より
ブリヂストンタイヤのトップモデル「REGNO (レグノ)」のミニバン専用タイヤ「GRVⅡ」です。
純正のタイヤから「REGNO」に交換するだけで、まったく別の車になったような上質な乗り心地と静粛性を手に入れることが出来るとの声も多い最上級タイヤです。
まず「REGNO GRVⅡ」で行ったことは「広い車内空間での高い静粛性の実現」です。
引用元:「ブリヂストン」
ミニバンは車内空間が広いので、ロードノイズなどの音が共鳴しやすい環境にあります。
また、リアタイヤの上に位置しているサードシート(3列目)ではそのノイズが特に大きくなる傾向があるのです。
この「REGNO GRVⅡ」では、車内のすべてのシートで音楽、映画、そして会話が愉しめる上質な空間の実現を目指し開発されました。
引用元:「ブリヂストン」
タイヤが路面に接地する時に発生するパタンノイズですが、「REGNO GRVⅡ」ではこのパタンノイズを低減するため、ブロックの長さをランダムに配置することで大幅に低減しています。
さらに、タイヤと路面が接地した時に音の出にくいブロック形状に最適化し更なる静粛性の向上を実現しています。
タイヤの溝に空気が流れることで固有振動を起こして音を発生させる「気柱管共鳴音」は、消音効果のあるパターンを採用することで共鳴音も大幅にカットされています。
そして、タイヤが路面を転がることで発生する「ゴー」という耳障りなロードノイズには、タイヤ内部(ベルト)への振動を抑えるノイズ吸収シートを採用することで静かな走行を実現しています。
そのうえ、タイヤの接地面とサイドウォールの間にあるショルダー部にクッション効果を持たせることで、サイド部へ伝わる振動をやわらげてロードノイズを低減しています。
これらの工夫により「REGNO GRVⅡ」では、従来モデルと比べて前席では11%、後席では19%もロードノイズを低減することが出来ました。
「REGNO GRVⅡ」の静粛性は本物ですね。
引用元:「ブリヂストン」
ミニバンは背が高いボディが多いのでどうしてもふらつきやすい構造になっています。
「REGNO GRVⅡ」では、タイヤの外側と内側で異なるチューニングを行うことで、高い剛性と確保しつつ、静粛性も犠牲にしない技術が採用されています。
これにより、コーナリング時だけではなく横風や路面のうねりによるミニバン特有のふらつきを最小限に抑えることで、上質な乗り心地と静粛性を確保しています。
引用元:「ブリヂストン」
さらにブリヂストン独自の技術によるトレッドパターンにより、ブロックの剛性と排水性を最適化したことでウェット性能も大幅に向上させています。
「乗り心地」「静粛性」「ドライ」「ウェット」において最高得点を獲得した「REGNO GRVⅡ」ですが、敢えてデメリットを挙げるとすれば、やはり値段が高いことでしょう。
しかし、値段以上の性能が得られると思いますよ。
今よりもさらに上質な室内空間と静粛性を求めているのあなたにぜひおすすめのタイヤです。
※車種によってタイヤサイズが異なるので、あなたの車に合ったサイズを選びましょう!
雨の日も安心の直進安定性
「Playz PX-RV」
引用元:「BRIDGESTONE Tire Catalogue」より
ブリヂストンの「Playz(プレイズ)シリーズ」は「直進安定性」を中心とした「安全性」に加え、タイヤの寿命も考えられた万能タイヤです。
そして「Playz PX-RV」は「疲れにくいこと」を考えて開発されたミニバン専用タイヤです。
引用元:「ブリヂストン Playz PX-RV」
まず「疲れ」の原因となる重心の高いミニバン特有のふらつきを抑制する為に内側と外側にチューニングを施し、さらにミニバン専用設計となる左右非対称のトレッドパターンを採用しています。
タイヤの内側には、ブロックの剛性を高めタイヤの偏摩耗を抑制する「ティアドロップスロット」が採用されています。
タイヤの外側には、ふらつきと偏摩耗を抑制するために高剛性のショルダーブロックが採用されています。
そしてタイヤの接地面であるトレッド部はブロックの変形を制御しフラットな接地を実現するとともに、ブロックの剛性分布を最適化することで高いウェット性能と低燃費性能も実現するという欲張りスペックです。
これらのミニバン専用設計により、重心が高くふらつきやすいミニバンでも「疲れにくい」快適な直進安定性を実現しました。
引用元:「ブリヂストン Playz PX-RV」
タイヤの高剛性化による副産物として、ハンドルの応対性が向上し、従来モデルよりも少ないハンドル操作でスムーズに曲がる軽快なハンドリングが可能となっています。
タイヤは消耗品なので、寿命も気になりますよね。
引用元:「ブリヂストン Playz PX-RV」
「Playz PX-RV」にはすり減りにくい「パワーとレッドゴム」の採用と、ミニバン特有の偏摩耗を考慮したミニバン専用設計により、従来モデルと比べてなんと13%もライフ性能を向上させています。
ミニバンの為に開発されたと言っても過言ではない「Playz PX-RV」は、長距離運転の多いあなたにおすすめのタイヤです。
スポーティなグリップ
「POTENZA Adrenalin RE003」
引用元:「BRIDGESTONE Tire Catalogue」より
ブリヂストンの高性能スポーツタイヤと言ったら「POTENZA(ポテンザ)」を置いて他にはないでしょう。
走る喜びが得られる高いドライビング性能を追求した最新のスポーツタイヤ「POTENZA Adrenalin RE003」」は、特にコーナリングでの高次元の操作安定性とハンドリングレスポンスを発揮するように開発されています。
またブリヂストンが培ったモータースポーツのノウハウが詰め込まれた「POTENZA Adrenalin RE003」は、雨の日のウェットでも車の性能を遺憾なく発揮できる仕様となっています。
「POTENZA Adrenalin RE003」に採用されているブロックのエッジは丸みを設定することにより設置圧を均一化することで偏摩耗を抑制しています。
さらに「POTENZA Adrenalin RE003」には専用コンパウンドを使用することによるドライでもウェットでも高い操縦安定性と、タイヤ全体の重量を最適化したバランス形状によるハンドリングレスポンスの向上が実現しています。
引用元:「ブリヂストン POTENZA Adrenalin RE003」
「POTENZA Adrenalin RE003」は「低燃費性能」「乗り心地」「静粛性」「ライフ性能」を捨てて、走りに特化したストイックなタイヤです。
ハッキリ言って、ミニバン専用というわけではありませんが、スタイリッシュな低床低重心ミニバンに乗っていてスポーツカー並みにグリップを求めるあなたにおすすめのタイヤです。
雨の日の安全性と経済性
「Ecopia NH100RV」
引用元:「BRIDGESTONE Tire Catalogue」より
ブリヂストンの「Ecopiaシリーズ」は「安全性」と「経済性」をコンセプトに開発されたエコタイヤです。
ミニバン専用となる「Ecopia NH100RV」の特徴は、「ライフ性能」「ウェット性能」「低燃費性能」を犠牲にすることなく、ミニバン特有のふらつきを抑制していることです。
ふらつきを抑制するためにタイヤのショルダー部に高い剛性を持たせるのですが、こうしてしまうとどうしてもタイヤの寿命が短くなってしまいます。
引用元:「ブリヂストン Ecopia NH100 RV」
ところが「Ecopia NH100RV」では、ブリヂストンのベーシックタイヤ「Nextry」と比較してもタイヤの寿命を表す「ライフ性能」は23%も向上しています。
さらに「Ecopia NH100RV」では、車体が高くて大きいミニバンにありがちなタイヤの側面を縁石や路肩などで擦ってしまうことを想定して、「サイドプロテクト」を採用することでタイヤの側面を保護しています。
引用元:「ブリヂストン Ecopia NH100 RV」
本当にお財布に優しい経済的なタイヤですね。
高い「ウェット性能」と「ライフ性能」を兼ね備えた「Ecopia NH100RV」は日々の買い物や送り迎えが頻繁なあなたにおすすめのタイヤです。
低燃費ベーシックタイヤ
「Nextry」
引用元:「BRIDGESTONE Tire Catalogue」より
「Nextry」はブリヂストンの低燃費ベーシックタイヤです。
ベーシックと言えどただの安いタイヤと思ってはいけませんよ!
「Nextry」にはブリヂストンの先進技術の一つである「ナノプロ・テック」という特殊ゴムが採用されています。
この「ナノプロ・テック」を採用さしたトレッドゴムにより、「Nextry」の前身である「SNEAKER SNK2」に比べタイヤの転がり抵抗を20%も低減することに成功しています。
さらにトレッド部とショルダー部を四角い形状にすることでトレッドを路面と水平にし、ショルダー部へかかる無駄な変形を無くすことで偏摩耗を抑制しています。
「Nextry」にはミニバン用の設定はありませんが、タイヤとしての基本性能はしっかりあります。
飛びぬけた性能はありませんが、他のタイヤの性能が凄すぎるという考え方も出来るかもしれません。
バランスの取れた「Nextry」は、近々車の買い替えを考えているが今の車のタイヤが減っているのでとりあえず車検を通す為、もしくは、車は近場しか使わないので出来るだけお金を使わずに信頼できるタイヤ交換したいと思っているあなたにおすすめのタイヤです。
まとめ
車の営業マンである私がおすすめするミニバン用のブリヂストンタイヤ5選をご紹介しました。
一口にタイヤと言っても「グレード」もあるし「モデル」もあります。
そして「高いから良い」「安いから悪い」というわけでもありません。
あなたが「どんな車」で「どんな使い方」をして「どんなこと」を望んでいるかでタイヤは選ばなければならないのです。
「高級車みたいな乗り心地にして彼女とドライブに行きたいなぁ」と思っているなら「REGNO GRVⅡ」。
「週末は家族サービスで遠出するから疲れにくくしたいなぁ」と思っているなら「Playz PX-RV」。
「低重心を活かして思い通りのラインを走らせたいなぁ」と思っているなら「POTENZA Adrenalin RE003」。
「子供を乗せることが多いから安心して運転できる方が良いなぁ」と思っているなら「Ecopia NH100RV」。
そして、「とにかくあまりタイヤにお金を使いたくないけど信用できるタイヤがいいなぁ」と思っているなら「Nextry」。
このようにあなたの望みに応じてタイヤを選ぶようにしましょう。
車の性能を活かすも殺すもタイヤ次第です。
愛車のタイヤを交換してもっとあなた好みの車に仕上げましょう!
タイヤは車種によってサイズが違いうので、必ずサイズを確認して買うようにしましょう。
最後までご覧いただきありがとうございました。