イタリアの自動車デザインを手掛ける会社「ベルトーネ」が、創立110周年を記念した特別モデル「GB110」を発売する予定であることが分かりました。
ベルトーネによると、新型ハイパーカー「ベルトーネGB110」は世界限定33台のみになるとのことです。
とても興味深いのは、「ベルトーネGB110」はゴミで走る謎のハイパーカーとして注目を集めている点にあります。
今回は、未だ謎の多い「ベルトーネGB110」について紹介します。
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ベルトーネとは?
最初に、「ベルトーネ」というメーカーに聞き覚えのない人も多いことでしょう。
車好きであっても、ベルトーネという社名を知っている人は極々少数と思います。
ベルトーネはイタリアのトリノに本拠地を置く自動車の設計やデザイン、そして小規模ながら製造を行う自動車メーカーです。
ベルトーネの設立は1912年と古く、1968年にパリモーターショーで発表された「アルファロメオ・カラボ」のデザインと制作を行ったことで一躍脚光を浴びた会社です。
ちなみに、ベルトーネが作成した「アルファロメオ・カラボ」は、車好きなら誰もが知るランボルギーニ「カウンタック」のデザインに大きな影響を与えたと言われています。
つまり、「ベルトーネ」は、ランボルギーニがお手本とするほどの斬新さと独創性を持ったデザインが出来るメーカーと言えるでしょう。
しかし、「ベルトーネ」はデザインに決して妥協しない姿勢が仇となったのか、2008年に事実上の倒産。
そして、2015年3月に2度目の倒産に陥っている波乱万丈なメーカです。
そんな2度の倒産を経験した「ベルトーネ」が、創立110年を記念してデザインしたのがゴミで走る謎のハイパーカー「GB110」だったのです。
画像引用元:アルファロメオ・カラボwiki
ゴミで走るハイパーカー「ベルトーネGB110」
ゴミで走るハイパーカー「ベルトーネGB110」のフロントデザインです。
ハイパーカーであるかどうかは置いておいて、見るからにスポーツカーであることが分かるデザインとなっています。
まるでカミソリのようなエッジの利いたフロントバンパーとフロントスポイラーの迫力に圧倒されます。
エッジの利いた形状が採用されたヘッドライトのグラフィックも独創的なデザインになっています。
ヘッドライトの間に採用されたスリットは、ボンネットとフロントガラスに空気が抜けることでエアカーテンを生成する機能性を有しています。
このフロントデザインを見る限り、パワートレインはボンネット下に収まっていないことが分かります。
ゴミで走るハイパーカー「ベルトーネGB110」のサイドデザインです。
個人的には、非常に美しいデザインであると思います。
Aピラーから始まった曲線は、ルーフを経由してリアフェンダーで「く」の字を描いてサイドスポイラーへとつながるデザインが採用されています。
ラインでつながっているデザインは、途中でラインが破綻しないので、見た目が美しいですね。
ドアノブはフラッシュ化されており、空力にも考慮したデザインであることが分かります。
リアにパワートレインを搭載する車にありがちな、大型のエアインテイクが無いのも美しい理由の一つと思います。
ゴミで走るハイパーカー「ベルトーネGB110」のリアデザインです。
明らかに、パワートレインが発生する熱を効率的に排出することを前提としたデザインになっています。
リアガラスはなく、パワートレインの熱を排出するエアアウトレットが採用されたパネルが採用されています。
バックパネルには、熱排出量を増やすために独特なメッシュ機構のデザインが採用されていることが確認できます。
「ベルトーネGB110」のテールライトグラフィックは、シンプルな直線の複合体で表現されています。
このデザインは、今までありそうでなかった「ベルトーネ」唯一のデザインとなっています。
ハイパーカーならではの複雑なリアディフューザー形状が確認できます。
横と縦方向にブレードが採用され、エキゾーストシステムは上下に設置されるようです。
ゴミで走る1085馬力
「ベルトーネGB110」に搭載されるパワートレインの最高出力は1085馬力&最大トルクは1100Nmになると発表されています。
1000馬力超えの車の加速力なんて想像も出来ませんが、とにかく速い車であることは理解できると思います。
1085馬力という化け物じみたパワーを発生する「ベルトーネGB110」のエンジンに使用される燃料こそ、「ゴミで走る」と言われている理由です。
「ベルトーネGB110」のエンジンの燃料は、プラスチック廃棄物から合成されたバイオ燃料です。
8400回転まで回るエンジンに7速トランスミッションと四輪駆動システムが組み合わされることで、時速100kmをわずか2.97秒で完了させることができます。
「ベルトーネGB110」を発売することで2回倒産した「ベルトーネ」が復活することになります。
今のところ、発売時期と販売価格の公表はありませんが、33台のみ生産するということだけ分かっています。
画像引用元&ソース:carscoops