アウディの4ドアスーパー電気自動車「RSe-tron GT」の試乗インプレッションを紹介しましたが、RSe-tronGTの速さを表現できなかったので動画でご紹介します。
[getpost id=”7046″]
アウディ「RSe-tron GT」と言えば、2018年9月に発表されたコンセプトカーが世界中で話題となったことが記憶に新しいモデルです。
4ドアでありながらまるでクーペのようなスタイリッシュなデザインと、2モーターによる驚異的なスペックで世界中を驚かせました。
ちなみに、「RSe-tron GT」は、アウディのグループ会社であるポルシェにラインアップされている「タイカン」と兄弟車となるモデルです。
今回はアウディが手掛ける究極のスーパー電気自動車「RS e-tron GT」の速さを紹介します。
アウディ「RS e-tron GT」の驚異的な速さ!
まずはこちらの動画をご覧ください。
世界で一番有名な自動車を紹介する動画を展開する「carwow」による検証です。
実際に「RS e-tron GT」の試作車に乗り込み色々と検証しています。
早速「RS e-tron GT」の速さですが、メーカーの公表による0-62mph(0-100km/h)のタイムは3.3秒となっています。
しかし、試作車による計測では、なんと・・・・・!!
2.88秒というメーカー公表を大きく上回る結果を叩き出しています。
0-100km/hを3秒以内という加速力は、もはや恐怖を感じるレベルの速さです。
一瞬にして身体全体がシートに押し付けられ、頭はもちろん手足すら動かすことが出来ないほどのG(重力)を体感できます。
強烈なGによって、体中の血液が後方に寄せられるような感覚が全身を襲います。
まるで絶叫マシーンに乗ったスリルを味わうことができるレベルの加速力です。
動画ではマット・ワトソン氏があまりの加速力に絶叫している様子が捉えられていましたね。
大の大人が絶叫するほどの体験を公道で出来るスペックを「RS e-tron GT」は持っているということです。
それもそのはず、「RS e-tron GT」のスペックは、最高出力598馬力で「オーバーブースト」と呼ばれる「限界突破モード」では646馬力に達します。
646馬力という数字は、アウディの最高峰スポーツモデルであり5.2ℓV10エンジンを搭載する「R8」を26馬力も上回るものとなっています。
さらに最大トルク830Nmという大トルクを一瞬で発生させることができるモーターならではの驚異的な加速力も相まって、ガソリン車には真似できない唯一無二のスーパーカーに仕上がっています。
アウディ「RS e-tron GT」の拘り(こだわり)
「RS e-tron GT」が拘っているのはパワーだけではありません。
ここでは「RS e-tron GT」が拘ったものについてご紹介します。
空力(エアロダイナミクス)
「carwow」の動画でも説明されていますが、「RS e-tron GT」は空力に拘りぬいて設計されたボディを採用しています。
ボディ形状は、アウディA7スポーツバックよりも「低く」そして「ワイド」になっています。
それにより、ボンネット部でより多くの空気抵抗を減らすことが出来ます。
アウディのアイデンティティである「シングルフレームグリル」ですが、機能性としてはほぼ皆無です。
グリルというのは本来空気を大量に取り入れる為にあるものですが、電気自動車である「RS e-tron GT」には必要ありません。
「RS e-tron GT」にあるシングルフレームはあくまでデザインとして採用されています。
冷却装置に影響のは、シングルフレームグリルの上部とロアグリルにある左右のエアインレットの3ヵ所のみです。
さらに冷却が必要ないときにはフラップが閉まり、空気抵抗を大幅に減らすことが出来ます。
フロントバンパーの左右に採用された縦スリットに空気が流れ込むことで発生するエアカーテンにより、前輪の回転で発生する乱気流を整流する効果を得ています。
乱気流の発生は大きな抵抗となり、車の推進力の妨げになります。
そんな乱気流をコントロールするために、「RS e-tron GT」には3段階の電動可変リアスポイラーが採用さています。
通常では格納されているスポイラーが、時速に応じて必要なダウンフォースと整流を獲得できるように稼働するシステムです。
まさにスーパーカーならではの機構です。
軽量化
電気自動車には化石燃料(ガソリン)はもちろんのこと、ピストンやクランクシャフト、オルタネーター、冷却装置などといった大掛かりな装置を必要としません。
よって、電気自動車はエンジン車と比べて数多くの鉄やアルミで構成された重たい部品が必要ないのです。
その通りですが、軽くなったはずのパワーユニット(モーター)を動かす原動力となる「バッテリー」が非常に重いのが問題なのです。
その証拠に、「RS e-tron GT」の車重は2.3トン(2,300kg)もあり、決してスポーツカーとしては軽量な部類ではありません。
アウディ「RSe-tron GT」は最高のパフォーマンスを実現する為に極限の軽量化が行われ、2.3トンまで重量を抑えています。
もちろん衝突安全性を犠牲にすることのないように考慮されています。
トランスミッションを搭載
RSe-tronGTにはトランスミッションが搭載されています。
トランスミッションと言っても6速とか7速とかの多段トランスミッションではありません。
2速トランスミッションです。
電気自動車の場合、パワートレインである電気モーターの回転数だけで車両をトップスピードまで押し上げます。
つまり、通常の車のように1速、2速とトランスミッションを介して加速する必要がないのです。
しかし、RSe-tronGTには2速トランスミッションが搭載されます。
RSe-tronGTの通常走行では「2速」を用いて、ロケットスター用として「1速」が用意されているわけです。
加速力重視の「1速」と最高速重視の「2速」といったところでしょうか。
RSe-tronGTの0-100km/h加速タイム3.3秒は、この「1速」の存在により確立されているわけですね。
アウディRSe-tronGTまとめ
アウディRSe-tronGTがいかに速い車なのかを動画で確認してもらいました。
正直、見るのと実際に運転するのでは全く違った印象になりますが、一つ確かなのはマット・ワトソン氏がRSe-tronGTの加速中に絶叫していたのはヤラセではありません。
実際に私もRSe-tronGTの驚異的な加速力を体験して思ったのは、RSe-tronGTは「公道のジェットコースター」だなということ。
時速100kmを3.3秒で完了する加速力は驚異的ですが、不思議と怖い感覚はありませんでした。
RSe-tronGTのボディに十分な安全マージンがあるからこその安心感だと思います。
ちなみに、「こんな高スペックな車を公道で走らせるなんてどうだろう」という声もあると思いますが、少なくとも爆音を響かせながら加速していく車よりずっと紳士的だと思いますよ。
2025年以降には、ほとんどの自動車メーカーから電気自動車が発売される時代がやってきます。
「電気自動車なんて面白くない」と思っているあなた、悪いことは言いませんRSe-tronGTに一回乗ってみてください!
電気自動車の時代が待ち遠しくなりますよ。
おすすめの電気自動車特集!