ロシアによるウクライナへの軍事侵攻の影響を受け、ドイツに本社と工場を持つアウディとBMWの一部モデルで製造が中止されることが発表されました。
今回のウクライナ危機によって、ウクライナ西部で電気ケーブルハーネスを製造している工場が稼働できなくなっています。
現代の車は電子制御による走行システムや安全運転システムなどを搭載しているため、電気ケーブルハーネスは必要不可欠です。
今後のロシアによるウクライナへの軍事侵攻状況により、大幅な製造の減産と遅延が予想されます。
アウディで製造が中止されるモデルは?
画像引用元:carscoops
アウディで製造が一旦中止されるモデルの情報です。
アウディのPHV(プラグインハイブリッド)モデルですが、3月10日までの受注を受け付けた後に販売を停止する予定となっています。
日本ではアウディのPHVモデルは販売されていませんが、今後導入を予定されていた改良新型A8PHVモデルの発売は大幅に遅れると予想されます。
その他には、3月7日~11日まではA4シリーズとA5シリーズ、そして、3月7日~18日まではA6シリーズとA7シリーズの製造を中止すると発表しました。
また、アウディの新型電気自動車Q4e-tronの製造を行う2つの工場においても、製造中止が発表されています。
今後、製造が開始されたとしても、通常よりも減産して稼働する計画となる見通しです。
ちなみに、同じVWグループであるVWとポルシェの製造も中止または減産の計画も余儀なくされています。
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BMWで製造中止されるモデルは?
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BMWで製造が中止されるモデルの情報ですが、詳細なモデルの発表はされていません。
しかしながら、BMWはドイツ本国になるミュンヘンとディンゴルフィングにある自動車製造工場の稼働を停止すると発表しました。
その他にも、オーストリアのシュタイアーにあるエンジン製造工場の稼働の停止も決まっています。
ちなみに、イギリスのオックスフォードにあるBMWミニ(ミニクーパー、クラブマン)を製造する工場の稼働もほぼ停止した状態になるようです。
BMWのライプツィヒとレーゲンスブルクにある工場は稼働しているようですが、大幅な製造スケジュールの調整と変更が必要となります。
BMWは、全ての工場の完全停止とまではいきませんが、多くのモデルにおいて大幅な製造遅延が発生する見込みです。
BMWもアウディと同様に、ウクライナ西部にある工場で製造されている電気ケーブルハーネスを使用しているため、製造が困難な状況にあります。
現在、あらゆる手段を使って電気ケーブルハーネスの代替え部品供給元を探している状況です。
しかしながら、代替品を探しているのはBMWだけではありません。
おそらくほぼ全ての欧州メーカーも同様で、血眼になって探しているため、代替品の確保は難航しそうです。
アウディとBMWはロシアへの輸出を停止
画像引用元:carscoops
ロシアによるウクライナへの軍事侵攻によって、アウディとBMWは製造工場の稼働停止を余儀なくされています。
ロシアの軍事行動への制裁として、アウディとBMWはロシアへの車両輸出の停止を発表しました。
もちろん、車両輸出を停止したのはアウディとBMWだけではありません。
VWグループ(VW、アウディ、ポルシェ、ランボルギーニ、ベントレー)、BMWグループ(BMW、ミニ)、ジャガーランドローバーもロシアへの車両輸出停止を発表しています。
ロシアのウクライナへの軍事侵攻による影響は、欧州全土に大きな爪痕を残しそうです。
一刻も早く平和な日常が戻ってくることを願います。