韓国の現代自動車(以下:ヒョンデ)は日本市場に再参入すると発表しました。
ヒョンデが日本に導入するモデルは燃料電池車「NEXO」と電気自動車(BEV)「IONIC5(アイオニック・ファイブ)」の2車種です。
ヒョンデは2000年に「ヒュンダイ」という名称で日本市場に参入しましたが、2009年に販売台数の低迷により撤退した経緯があります。
実はヒョンデは、日本では撤退を余儀なくされましたが、欧州やアメリカでは成功を収めていて、日本車に並ぶほどの人気があります。
日本市場への参入は2度目ですが、「技術力」「商品力」「資本力」は比べ物にならないほど高くなっています。
今回は、ヒョンデが日本に導入する2台の次世代モビリティの内、電気自動車である「アイオニック5」について紹介します。
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ヒョンデ新型BEV「アイオニック5」の発売価格はいくら?
画像引用元:ヒョンデ
ヒョンデ新型BEV「アイオニック5」の日本販売価格は、479万円~589万円で設定されています。
ヒョンデ公式HPより | IONIQ5 | IONIQ5 Voyage | IONIQ5 Lounge | IONIQ5 Lounge AWD |
バッテリー容量 | 58.0kWh | 72.6kWh | 72.6kWh | 72.6kWh |
販売価格 | 479万円 | 519万円 | 549万円 | 589万円 |
最高出力 | 170馬力 | 217馬力 | 217馬力 | 305馬力 |
最大トルク | 350Nm | 350Nm | 350Nm | 605Nm |
駆動方式 | 後輪駆動(RR) | 後輪駆動(RR) | 後輪駆動(RR) | 四輪駆動 |
後輪駆動をベースとして、トップエンドモデルには前後にそれぞれ1基のモーターを配置した2モーター四輪駆動システムを搭載しています。ヒョンデ新型BEV「アイオニック5」のグレードは全部で4つで構成されていて、パワートレインは3種類です。
正直なところ、ヒョンデ新型BEV「アイオニック5」の価格が500万円を切っているあたりが、ヒョンデの本気を感じることが出来ますよね。
国産の電気自動車で独り勝ちしている日産「アリア」よりも安い価格を設定しているので、競争力はあると思います。
ヒョンデ新型BEV「アイオニック5」とトヨタ新型BEV「bZ4X」と比較
ヒョンデ新型BEV「アイオニック5」のライバルとして、トヨタが発売する新型BEV「bZ4X」が挙げられます。
どちらも全く新しい電気自動車として投入されるモデルです。
サイズやスペックも非常によく似ていますので、この際なので勝手に比較してみました。
ヒョンデ「アイオニック5」VSトヨタ「bZ4X」サイズ
最初は、ヒョンデ「アイオニック5」とトヨタ「bZ4X」のサイズを比較しましょう。
サイズ「IONIC5」vs「bZ4X」
公式HPより抜粋 | ヒョンデ「IONIQ5」 | トヨタ「bZ4X」 |
全長 | 4635mm | 4690mm |
全幅 | 1890mm | 1860mm |
全高 | 1645mm | 1650mm |
室内長 | 2013mm | 1940mm |
室内幅 | 1631mm | 1515mm |
室内高 | 1209mm | 1160mm |
ホイールベース | 3000mm | 2850mm |
ボディサイズですが、ヒョンデ「アイオニック5」の方がトヨタ「bZ4X」に比べて全長は55mm短く、全幅は30mm広いようです。
全高に関しては両者ほとんど差がありません。
運転に苦手意識のある人や車の横幅が気になる人はトヨタ「bZ4X」の方が少しは運転しやすいかもしれません。
次に室内の広さですが、ヒョンデ「アイオニック5」の方がトヨタ「bZ4X」に比べて、「室内長」「室内幅」「室内高」全てにおいて広いという結果です。
ホイールベースもヒョンデ「アイオニック5」の方が150mmも長いので、後席の足元に余裕があることが分かります。
室内の広さに関しては、ヒョンデ「アイオニック5」に軍配が上がりますね。
ヒョンデ「アイオニック5」VSトヨタ「bZ4X」パワートレイン
画像引用元:ヒョンデ
ヒョンデ「アイオニック5」とトヨタ「bZ4X」のパワートレインの比較です。
2WD比較
まずは、2WDモデルから比較してみましょう。
2WD「IONIC5」vs「bZ4X」
2WD | ヒョンデ「IONIQ5」 | ヒョンデ「IONIQ5Voyage」 | トヨタ「bZ4X」2WD |
最高出力 | 170馬力 | 217馬力 | 150馬力 |
最大トルク | 350Nm | 350Nm | 非公式 |
車両重量 | 1870kg | 1950kg | 1920kg |
バッテリー容量 | 58.0kWh | 72.6kWh | 71.4kWh |
航続可能距離 | 498km | 618km | 500km前後 |
0-100km/h | 8.5秒 | 7.4秒 | 8.4秒 |
ヒョンデ「アイオニック5」は2グレード、トヨタ「bZ4X」は1グレードです。
モーターの最高出力ですが、ヒョンデ「アイオニック5」は170馬力と217馬力のモーターが採用されているのに対して、トヨタ「bZ4X」は150馬力のモーターのみになっています。
モーターの最高出力だけ見るとヒョンデ「アイオニック5」の圧勝ですね。
モーターの最大トルクですが、ヒョンデ「アイオニック5」は公式発表されているのに対して、トヨタ「bZ4X」は非公式なので比較しようがありませんでした。
続いて、車両重量では、ヒョンデ「アイオニック5」<トヨタ「bZ4X」<ヒョンデ「アイオニック5 Voyage」の順番で重くなります。
ヒョンデ「アイオニック5 Voyage」が一番重いですが、モーター出力が217馬力あるので問題ない重さと思います。
バッテリー容量に関しては、ヒョンデ「アイオニック5」を除けば、トヨタ「bZ4X」もヒョンデ「アイオニック5 Voyage」も大差ありません。
そして、肝心の巡航可能距離ですが、ほぼ同じバッテリー容量と思われたヒョンデ「アイオニック5 Voyage」とトヨタ「bZ4X」に100kmの大差が生じています!
ヒョンデ「アイオニック5 Voyage」はトヨタ「bZ4X」に比べて、67馬力も高出力なモーターが採用され、車重も30kgも重いのに、なぜ100km以上も多く走ることが出来るのか?
意味が分かりません!!
ヒョンデの技術力がスゴイのか?トヨタの技術力がしょぼいのか?もしくはスペックが嘘なのか?
真相は闇の中です。
0-100km/hのスプリントタイムですが、ヒョンデ「アイオニック5 Voyage」の7.4秒は圧巻ですね。
トヨタ「bZ4X」がまったく歯が立ちません。
電気自動車(EV)のリチウムイオンバッテリー「熱暴走」の要因とは?
4WD比較
気を取り直して、真打となる4WDを比較しましょう。
4WD「IONIC5」vs「bZ4X」
4WD | ヒョンデ「IONIQ5 Lounge AWD」 | トヨタ「bZ4X」4WD |
最高出力 | 305馬力 | 217馬力 |
最大トルク | 605Nm | 非公式 |
車両重量 | 2100kg | 2275kg |
バッテリー容量 | 72.6kWh | 71.4kWh |
航続可能距離 | 577km | 460km前後 |
0-100km/h | 5.2秒 | 7.7秒 |
えっと、説明は不要かもしれませんが、ヒョンデ「アイオニック5」のパワートレインがトヨタ「bZ4X」のパワートレインをぶっちぎっていますね。
「最高出力」「車両重量」「バッテリー容量」「航続可能距離」「0-100km/h」全てヒョンデ「アイオニック5」が勝っているようです。※「最大トルク」は不戦勝
ヒョンデは残念ながら一度日本市場からの撤退を余儀なくされましたが、車大国と言われる欧州やアメリカで成功を収めるだけの実力を持っていたということでしょう。
電気自動車を検討するにあたって、ヒョンデの存在は無視できないものになってきたことは間違いないと思います。
ヒョンデ「アイオニック5」とトヨタ「bZ4X」のパワートレインを比較してみましたが、はっきり言って、ヒョンデ「アイオニック5」の圧勝ですね。
むしろ、トヨタ「bZ4X」大丈夫か?って思ったくらいです。
てっきりトヨタ「bZ4X」のスペックがヒョンデ「アイオニック5」を凌駕していると思っていたんですが・・・・・完全に劣っている感じが否めません。
まぁ、あくまで数値だけの比較なので、実際に乗ってみれば違いは出てくると思います・・・たぶん。
トヨタ「bZ4X」グレード⇒トヨタ新型電気自動車「bZ4X」おすすめのグレードは?比較してみた!
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ヒョンデ「アイオニック5」VSトヨタ「bZ4X」エクステリア
ヒョンデ「アイオニック5」とトヨタ「bZ4X」のエクステリアを比較します。
どっちのモデルも個性的デザインなので、好き嫌いがはっきり出ると思います。
ヒョンデ「アイオニック5」には、まるでコンピューターグラフィックのポリゴンというか、ピクセルというか、直線的なデザインが特徴的です。
ヘッドライトには多数の四角形で構成されたパラメトリックピクセルデザインが採用されています。
ヒョンデ「アイオニック5」のサイドパネルには、騙し絵のようなラインが中央を横切ってデザインされることによって、非現実的な印象を与えます。
一方で、トヨタ「bZ4X」のエクステリアを見ると、最近の車というか、安心して見ていられるデザインとなっています。
エアロダイナミクスを考慮されたことが分かる流線的なデザインがトヨタ「bZ4X」にはあります。
エクステリアに関しては完全に好みですが、私はどちらかと言うとトヨタ「bZ4X」の方が好みかなぁ?と思います。
ヒョンデ「アイオニック5」とトヨタ「bZ4X」のリアビューです。
やはり、ヒョンデ「アイオニック5」のデザインは個性的ですね。
2022年に発売される車なのに、なぜか昭和の特撮ヒーロー(宇宙刑事ギャ〇ン)の匂いがプンプンします。
本当にコンピューターグラフィックから抜けたしてきたようなデザインなので一度見たら忘れられないインパクトがあります。
一方、トヨタ「bZ4X」のリアビューですが、こちらは一見してトヨタと分かる安定したデザインとなっています。
バックドアパネル付近のプラスラインがやかましいですが、リアパネルは横軸と縦軸にデザインが展開されているので、スポーティな印象を受けます。
ごちゃごちゃしたデザインが嫌いな人はヒョンデ「アイオニック5」のデザインの方が受け入れられやすいかもしれませんね。
ヒョンデ「アイオニック5」VSトヨタ「bZ4X」インテリア
ヒョンデ「アイオニック5」とトヨタ「bZ4X」のインテリアを比較します。
ヒョンデ「アイオニック5」のインテリアは、シンプルですね。
若干、メルセデスベンツAクラスのインテリアを丸パクリした感はありますが、シンプルにまとめられていることは確かです。
シンプルですが、所有感や満足感はあまり感じない印象を受けます。
一方、とトヨタ「bZ4X」のインテリアですが、とても車らしいデザインになっています。
ダッシュボード中央には、トレンドである大型ディスプレイを配置し、ピアノブラックで質感を向上させたセンターコンソールが高級感を感じさせてくれます。
正直、インテリアの質感に関しては、トヨタ「bZ4X」の方が圧倒的に高いような気がします。
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ヒョンデ「アイオニック5」最新動画
五味やすたかさんによるヒョンデ「アイオニック5」の外観インプレッションです。
写真よりも実車の方が質感が良い気がします。
五味やすたかさんによるヒョンデ「アイオニック5」の試乗インプレッションです。
すごく評価がいいみたですね。